血糖値が高めの方へ・・・
糖尿病になると、歯周病にもなりやすいことがわかっています。
血糖値が高い状態が続くと、たんぱく質に糖が結合したものが
血液中に増え、歯肉もその影響を受けて炎症が悪化しやすく
なりますので、血糖値の良好なコントロールが大切です。
また、遺伝的に糖尿病になりやすいアメリカのピマインディアン
についての調査研究は、逆に歯周病の状態が糖尿病を悪化させる
一つの証拠として注目されています。抗生物質により歯周病を
治療すると、血糖コントロールの状態を示すHbA1c
(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)の値が改善したのです。
健康診断などで血糖値が高いと言われたら、食生活や運動不足
に注意するとともに、歯科医院で歯周病チェックを受けましょう。
歯周病は低体重児出産・早産の
リスクを高めます。
妊娠中の方へ・・
糖尿病は歯周病を確実に悪化させます。
妊娠中は口の中の衛生状態が悪くなりがちなのに加え、
女性ホルモンの血中濃度が高まります。歯周病の原因菌の
あるものはその女性ホルモンを利用して増殖するため、
歯肉の炎症が起きやすくなります。(妊娠性歯肉炎)
一方、歯周病にかかっている患部から、毒素や炎症を
ひきおこす物質が血液中に入り、胎盤を刺激すると、
胎児の成長に影響を与えたり、子宮の収縮を
促すなどして、低体重児出産(2500g未満)や
早産(37週未満)のリスクが
高まることが明らかにされています。
母親が進行した歯周病にかかっている場合、
低体重児を出産する率が7倍以上に
なるともいわれています。
歯周病を防ぎ、軽度のうちに
しっかり治療して、丈夫な
赤ちゃんを産みましょう。