自己暗示療法
つまり、自分で奥歯をかみ合わせないように気をつけることです。ただし、食事の時は良くかんでかまいません。どんなにかたい肉をかんでいるようなときでも、歯にはせいぜい10〜15kgの力しかかかっていません。直時のとき以外に無意識のかみしめをしているようなときには、20〜50kgもの力が歯にかかっています。これが咬む筋肉を疲労させるのです。

 昼間、仕事をしているとき、車に乗っているときなど、今、奥歯をかみ合わせていないかいつも気をつけていること、かみ合わせているのに気づいたらすぐに離します。

 夜寝るときは、枕を高くすると自然に奥歯をかみ合わせてしまうので、低いめの枕にして、口をあけて寝るように、自分によく言い聞かせて寝ることです。なかには、夜中、歯を食いしばっているのに気づいて、ハッと目が覚めるようになる人もいます。そんなふうに自覚が出てくればしめたものです。

 昼は何か合図を決めておいて、例えば時計を見たら奥歯をかみしめていないか自己チェックするなどもいいですね。
はな唄療法
 はな唄を歌ってみてください。

 ムフフフ〜とはな唄を歌っているときには、口唇を閉じ、舌の先を上顎に付け、奥歯を離しています。このときのポジションがリラックスにグッドなので、周りから起こられない程度にいつもはな唄を歌っているように心がけましょう。
 
マウスピース療法
 かみしめも歯軋りもしらずしらずのうちにやっていることなので、なかなかコントロールできない場合も少なくありません。

 はじめに自己暗示療法でやってみて、うまく効果が出ないような場合には、マウスピースを作って、夜だけ入れて寝てみましょう。

 マウスピースは、型を取って作り、歯軋りができないようにする装置です。一週間連続して入れてみると、肩こりがやや楽になってくる。長期の使用には、1ヶ月ごとくらいの経過観察が必要です。
 
 長年苦しんできた肩こりや頭痛etcが「咬合病」からきている場合もあります。
 心当たりのある方は、まず「自己暗示療法」を試してみて下さい。何か良い変化がおこるかもしれません。

 注:原因が「咬合病」ではない場合もございますので、ご注意ください。